
モニクル開発部の和田です!モニクルでは、昨年に続き今年も開発合宿を行いました。今年は沖縄県沖縄市コザを会場に、全国から集まったメンバーが思い思いのテーマで開発に取り組みました。開発合宿2025のレポートをお届けします!
合宿の目的
今年は、7月1日から4日までの3泊4日、沖縄県沖縄市コザ(一番街周辺)で開発合宿を行いました。昨年の大阪、一昨年の新潟に続き、3年連続での開催となりました。
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今回の開発合宿の目的は、昨年に引き続き以下のように設定しました。
1. 開発メンバー同士の関係性構築
モニクルでは、各メンバーが日本全国各地でフルリモートワークをしています。そのため、普段業務で関わるメンバー以外とのコミュニケーション機会が限られており、同じチームのメンバーとも仕事の話のみになりがちです。
実際に会って作業に取り組んだり、他愛もないコミュニケーションを図る時間を確保する点では、開発合宿が重要な機会となっています。普段は画面越しでしか顔を合わせないメンバー同士が、同じ空間で協力しながら開発に取り組むことで、より深い関係性を築くことができます。
2. 新技術の検証と実用性検証
開発合宿は、普段の業務では時間的制約でなかなか挑戦できない新しい技術の検証に集中して取り組める貴重な機会です。今年は単純に新技術を試すだけではなく、既存のプロダクトへの活用を見据え、実際に運用する場合の課題やコスト感を含めたより実践的な技術検証に取り組みました。
AIやMCP(Model Context Protocol)などの最新技術の活用を目指した取り組みを通じて、将来的には事業展開にも役立つ実践的な知見を得ることも重要な狙いの一つです。
3.沖縄・コザ文化体験
沖縄に来たことがあるメンバーはいたものの、その中でコザを訪れたことがある人は多くありませんでした。私自身がコザに移住し、文化や街、人々との交流を通して強く刺激を受けたので、その面白さやエネルギーをメンバーに体感してほしいという思いがありました。合宿を通じて「コザにまた来たい」と思ってもらえれば、地域の方々にとってもうれしいですし、メンバーにとっても新たなアイデアやつながりが生まれるきっかけになるかもしれません。
また、素晴らしいコワーキングスペースの存在も、コザを選んだ大きな理由の一つです。開発合宿の会場としては最適な環境で、メンバーがより集中して技術的な挑戦に取り組めると考えました。
合宿のテーマ
今年は運営側がチーム編成を行い、それぞれ異なるテーマで開発に取り組みました。
今年の特徴としては、AIやMCP(Model Context Protocol)を活用したり、普段の業務ではなかなか取り組めないような技術領域に挑戦するチームが多く見られました。チームの一部をご紹介します。
- 複数のAIを連携させる新技術を検証するチーム
- 画像生成AIツールの実用性を検証するチーム
- AIによる動画の自動分析を検証するチーム
テーマ決めの背景には、「普段はプロダクトコードを書かないSREやCTO室のメンバーも、他のエンジニアと一緒に開発を体験できるように」というCTOの塚田さんの狙いがありました。職域を越えたコラボレーションも、今回の合宿の隠れたテーマです。
各チームは合宿前から熱心に事前準備を行いました。これは、合宿当日の限られた時間でスムーズに開発を進めるための実務的な理由と、「合宿中に行う成果発表を充実させたい」という各チームの熱意の表れでもありました。そうして準備を整え、いよいよ合宿のスタートです。
合宿のスケジュール
沖縄・コザへの移動は時間がかかるため、開発に十分な時間を確保できるよう、今年は3泊4日の日程を組みました。大まかなスケジュールをご紹介します。
<1日目>
- 到着したチームから開発開始
- 懇親会
<2日目>
- 朝ランニング(希望者)
- 各チームで開発
- 現地スタッフによるコザツアー
<3日目>
- 各チームで開発
- シャッフルランチ
- 成果発表会
<4日目>
- KozaTechイベント
- 解散
1日目は、参加者が各自沖縄に到着後、懇親会からスタートしました。翌日から本格的に開発作業がスタートし、各チームが集中して取り組みました。
開発の合間には、現地スタッフによるコザツアーも実施。そこでは、シャッター街だった「一番街」がエンジニアや起業家を集めて活気を取り戻した歴史や、嘉手納基地に隣接する「ゲート通り」がアメリカ文化の影響を色濃く受けた経緯など、コザならではのチャンプルー文化の成り立ちを学びました。
他にも、チームメンバー以外とも関われるようにシャッフルランチを実施し、懇親会や立食パーティーなどさまざまな形式で交流を深める機会を作りました。希望者を対象に朝ランニングも実施し、コザの街を肌で感じる機会も設けました。
最終日には各チームの成果発表会を行い、4日間の開発の締めくくりとして充実した時間を過ごすことができました。
開発環境について
今年は2つの会場を借りて開発を行いました。
会場の一つ「Lagoon」には昇降デスクやディスプレイが完備されており、快適な開発環境が整っていました。特に「Koza Basecamp」は、「秘密基地のようで良かった」と好評で、雰囲気の良さが際立つ開発空間でした。
宿泊先の「デイゴホテル」は会場から徒歩5分という好立地に加えて温泉もあり、利便性とリフレッシュの両面で参加者に好評でした。会場とホテル、懇親会の場所がすべて徒歩圏内にあり、現地移動の負担を最小限に抑えることができました。
コザグルメ体験
開発だけではなく、コザならではのグルメ体験も合宿の大きな楽しみの一つです。本店がすぐ近くにある有名な「チャーリータコス」や地元の沖縄料理店、ハンバーガーやシナモンロール、カフェ「AMBER HOLIC」のコーヒーなど、開発の合間にメンバーがコザグルメを満喫できるよう、企画を行いました。
シャッフルランチでは、地元の飲食店に分かれて訪問し、普段あまり話さない他チームのメンバーとも交流できる機会を設けました。
成果発表
最終日には、各チームがそれぞれ開発合宿の成果を発表しました。
成果発表会は和やかな雰囲気の中で始まり、各チームが順番に開発の成果を披露しました。合宿中は思うように進まず苦戦したチームもありましたが、最終的にはすべてのチームが驚くような成果を出し、会場からどよめきが起こる場面もありました。
すぐにでも実用化できそうなものから、未来への可能性を感じさせるアイデア、また「技術的には可能だがコストとのバランスが課題」といった実践的な知見まで、バラエティに富んだ成果が生まれました。技術検証という観点でも、とても有意義な結果を得ることができました。
各チームとも、AIやMCPなどの最新技術を活用した取り組みが多く、普段の業務では取り組めない技術領域への挑戦を通じて、多くの学びと気づきを得ることができたようです。
参加者の感想
参加者からは、「未開拓の分野に挑戦でき、知見が広がった」「オフラインで密なコミュニケーションをとりながら開発ができて良かった」といった声が多く聞かれました。
コザでの開催については、「普段なかなか行けない場所に行く良いきっかけになった」「コワーキングスペースが快適で、開発に集中できた」「宿泊先のホテルに温泉がついていて最高だった」「コザならではのグルメを堪能できた」「すべて徒歩圏内で楽しめて良かった」との声も多く、非常に好評でした。
期間については、「去年より日数が伸びた分、焦らずにたっぷり時間を使って開発やコミュニケーションができた」といった前向きな声が多く寄せられました。一方で、コザは沖縄でも特に交通不便な地域のため、移動で丸2日分の時間を使ってしまった人もいました。今後はより効率的な移動方法や開催地を検討する必要があることも分かりました。
合宿のまとめ
各チームがそれぞれ充実した開発に取り組んだ「開発合宿2025 in 沖縄・コザ」。今回の開発合宿について、CTOの塚田さんよりまとめの言葉をいただきました。
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モニクルCTO 塚田
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総勢25名を一同に集めるというのは企画・運営としても大変な取り組みですが、3回目の開発合宿ということで前回までの経験を活かし、より充実した内容で開催することができました。今回は、特に最新技術への挑戦と沖縄コザでの特別な体験を両立できたのではないかと思います。
通常の業務ではなかなかできないことができ、それが普段のプロダクト開発に応用できるかもしれないと思うと、今回の開発合宿で得た経験値をそれぞれの現場に持ち帰って活かせる可能性を秘めています。そういう意味で価値ある時間を過ごせたのではないでしょうか。
また、去年と比べて開発環境をさらに整備し、十分な開発時間を確保できるように日数を調整しました。立食懇親会やシャッフルランチ、朝ランニングなどを通じて、違うチームのメンバーとも交流ができるような工夫を行い、開発とコミュニケーションの両立でバランスが取れるように最大限配慮しました。
みんなが楽しみながら取り組んでいた様子を見て、絆もより深めることができて良かったと思います。
「モニクル開発合宿2025 in 沖縄・コザ」は、多くの成果と学びを得て、盛況のうちに幕を閉じました。合宿後も、参加者からは「楽しかった」「コザの文化体験が新鮮だった」「普段できない技術検証ができて良かった」といった声が聞こえてきました。
一方で、LLMが台頭してきたことにより、開発合宿の取り組み方にも変化が見られるようになりました。また、開発・コミュニケーション・リフレッシュ・観光のバランス調整の難しさも見えてきました。今後も、開発合宿のあり方や意義を見直しながら、より実りある時間を作っていけたらと思います。
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株式会社モニクル
エンジニア
和田 太陽 Hikaru Wada