こんにちは、グループブランディング室デザイナーの暁です。株式会社モニクルでは、デザイナー一人ひとりのスキルアップと、チーム内での知識共有を目的に、社内勉強会を開催しています。
第1回のテーマは「UIカラーパレット作成」。今回はシニアエキスパートの神田さんを講師に迎え、日々の業務で悩みがちな「色選び」を、理論と実践の両面から学びました。本記事では、勉強会当日の様子や参加者の声を交えながら、その学びのポイントをご紹介します。
モニクルのデザイナーは、日々それぞれのプロジェクトに向き合いながら、より良いデザインを追求しています。そうした中で、チーム全体で知見を共有したり、業務を離れて自由にコミュニケーションをとる機会が少ないという課題意識もありました。
「他のメンバーがどういうふうにデザインを考えているのか知りたい」「プロジェクトを超えてスキルを高め合える場がほしい」。
そんな声をきっかけに、今回の社内勉強会が企画されました。それぞれの経験や視点を持ち寄りながら、気付きや学びを日々の業務に還元していくことが、この勉強会の目的です。
第1回のテーマは、「UIカラーパレット」です。
「感覚に頼って色を選んでしまうことが多い」「ブランドイメージや伝えたいことを、どう色で表現すれば良いか分からない」。そんな声が多く集まり、今回のテーマが決定しました。
講師を務めたのは、UIデザインとカラーシステムに精通しているシニアエキスパートの神田さんです。長年の経験をもとに、カラーパレットの設計手法や考え方について、実践を交えて丁寧に解説してくれました。
勉強会の後半からは、実際にFigmaを使ってカラーパレットを作るワークショップを行いました。各自、好きな色や担当しているサービスをイメージしてブランドカラーを設定し、サポートカラーやニュートラルを展開していきます。
HSBでの調整方法や、ステップの組み立て方を踏まえつつも、実際に手を動かしてみると想像以上に難しく、「この色のトーンが他と合わない」「同じ数値で設定しているのに、色によっては彩度が高く感じる」など、あちこちで試行錯誤する様子が見られました。
私も実際に手を動かしてみると、数値を均等に並べただけでは色に違和感が生じてしまうことに気が付きました。まずは数値で設定し、そこから自分の目で確かめながら微調整していく工程がとても重要だと実感しました。AIツールを使えば、一定のルールに沿った色は簡単に作れますが、最終的な仕上がりには“人の感覚”による調整が欠かせません。
参加者からも、「カラーパレット上では整っていても、実際のUIに当てはめると印象が変わる」「小さなパーツでは問題なくても、使用面積が大きくなるとバランスを取るのが難しい」といった声がありました。カラーパレット上と実際の使用環境では見え方が異なることが分かり、実務に直結する多くの気づきが得られました。
また、作成したカラーパレットは、将来的に調整したり他のメンバーへ引き継ぐ際のために、制作意図やルールをドキュメント化しておくことが重要だという認識も深まりました。
今回の勉強会を通じて、デザイナーのみなさんから実務に直結する学びや気付きが多く寄せられました。一部をご紹介します。
最後に、今回講師を務めていただいた神田さんからも、振り返りのコメントをいただきました。
「なんとなくで色を選んでしまう」「ブランドイメージをどうやって色で表現すれば良いのか分からない」。そんな声をきっかけに始まった今回の勉強会。理論だけでは補いきれないカラー選定の難しさや、デザイナー自身の「目で見る力」の大切さを、あらためて実感する機会となりました。
モニクルでは、今後もこのような学びの機会を定期的に設けながら、デザイナー一人ひとりの成長と、チーム全体のデザイン力の向上を目指していきます。次回のテーマは「効率化」です。今後の取り組みにもぜひご期待ください!